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 本校は、後志管内の各市町村と倶知安町の農業振興という期待に応え、昭和16年に農業高校として開校しました。
 この間、幾度かの変遷をたどり、平成16年には農業を取り巻く環境の変化に対応できるように、現在の「生産科学科」に学科転換しています。 令和4年度には創立80年を迎えた歴史と伝統を有した後志管内唯一の道立農業高校です。卒業生は、9,170名となり、管内をはじめ道内、全国へと広がり、地域産業の振興及び発展に幅広く貢献・活躍しています。

 生産科学科では、1年生で農業の基礎・基本を学び、2年生からは多様な進路選択に対応できるよう2つのコースを開設しています。一つは、生産加工コースです。主に・水稲・野菜・畜産を学び安全で良質な農畜産物の生産に加え、加工・販売に関する基礎的な知識と技術を学びます。もう一つの生活園芸コースでが、草花栽培やガーデニング、生産物活用、食に関する学習を充実させ、創造性や感性を養うことを大きな柱として学習を進めていまています。

 農業は生き物を扱う職業であり、直接「命」と向き合っています。本校では、様々な農業学習を通して、農業の専門性を身につけるとともに、命の大切さを学ぶことで心豊かな人間性を育み、地域との関わりの中で社会に貢献できる人材の育成を目指しています。特に農業教育資源を活用した地域の関係機関との交流や体験的な活動を積極的に行っています。

 これまで、地域の基幹作物である「ジャガイモ」でJGAP認証を継続取得し、令和3年度には新たに肉用牛【家畜・畜産物】でJGAP認証を取得しました。作物・畜産両方での取得は全道の農業高校で唯一であり、本校の農業教育環境が適切に整備されている証でもあります。

 学校農場では、「ななつぼし」、「えみまる」、飼料米「そらゆたか」の栽培、更に酒造好適米「彗星」も栽培し、地元の酒蔵である「二世古酒造」様と連携し日本酒造りに挑戦!純米酒「忠:なかごころ」の醸造と販売を実践して4年目を迎えます。また、副産物である酒粕を有効活用したマドレーヌ、クッキーの開発したほか、酒粕をパウダー化することによる活用範囲の拡大を提案するなど地学協働プロジェクトを積極的に推進しています。

 更に、学校農場で生産された農畜産物・加工品等を活用し、生徒自らが創作したランチボックスやデザートに仕上げ、保護者や地域の皆様に提供する「農高カフェ(農高のおみせAggie's)」を生徒自らが運営しているほか、草花や新鮮野菜、牛肉(黒毛和種A5ランク)も好評を得ています。


 生徒一人一人の「夢実現」・「進路実現」のため教職員一同、自らの使命を自覚し、心を一つに全力を尽くしてまいります。

 本校教育の更なる充実と発展のために、今後とも変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げます。

 

北海道倶知安農業高等学校長 西村 博幸